FOR IMMEDIATE RELEASE
2010 年 9 月 13 日
Spartan-6 FPGA コネクティビティ キットとブロードキャスト プロセッシングエンジン IP により
放送機器の開発を簡素化し総合コストを低減
ザイリンクス社 (本社 : 米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ : XLNX) は 9 月 10 日 (オランダ、アムステルダム時間)、国際放送機器展 IBC 2010 において、3D テレビ放送やその他高品位ビデオ アプリケーションへのニーズの急速な高まりに対応しようとしているエンジニア向けに、新しい開発プラットフォームとして、ザイリンクス Spartan®-6 FPGA ブロードキャスト コネクティビティ キットおよびブロードキャスト プロセッシング エンジン IP コアを発表した。これら開発プラットフォームを使用することにより、放送機器システム設計者は、カメラやスイッチャ、ルータ、エンコーダ、モニタ、シネマ プロジェクタなど広範な業務用放送機器において、ビデオの高速伝送とリアルタイム プロセッシングを促進する完全なシステムを構築できるようになる。低コストのフィールド プログラマブル ゲート アレイ (FPGA) を使用するこの開発プラットフォームは、リアルタイム ビデオ プロセッシングやトリプルレート SDI (SD、HD、3G)、その他インターフェイスの実装を可能にし、設計者は、進化し続ける規格や性能ニーズに直面してもデザイン サイクルから生産にいたるまで製品の差別化に集中できるようになる。
ザイリンクスの通信ビジネス部門バイスプレジデントであるディーン ウェストマン (Dean Westman) は、「『アバター』のような 3D 映画が成功を収め、プロジェクタやテレビなどのコンシューマ ディスプレイ装置にこれまでにない高解像度が求められている今、カスタム チップや既存チップに依存するアプローチをとるソリューションを 1 年前に選択した企業は、市場機会を失ってしまっていることでしょう。放送機器業界向けの IP コアやリファレンス デザインなどのコンポーネントを活用しながら FPGA でデザインすることにより、迅速で柔軟な製品デザイン サイクルを実現できます。また、開発期間の大幅な短縮が可能になるため、設計者は、製品の差別化とイノベーションに注力できるようになります」と述べている。
放送機器メーカーが、特定用途向け集積回路 (ASIC) や特定用途向け標準製品 (ASSP) の代替として FPGA を使うケースが増えている。次々に登場する新たな規格への対応に加え、映像を撮影、放送インフラストラクチャを通って家庭へ配信し、最終的には家庭用 3D および 4K x 2K ディスプレイへ配信するまでの一連の流れの中で求められる要件への対応において厳しい競争を強いられている。ザイリンクスの放送機器セグメントにおける売上は前年より倍以上に成長しており、同社への顧客ニーズは加速度的に拡大している。OEM 企業がプログラマブル チップを採用することで、現場でのリコンフィギュレーションによって設計を迅速に更新できるようになり、市場投入までの期間を短縮し全体的なシステム コストを抑えられるという認識が業界に浸透し始めてきている。
Miranda Technologies 社のシニア バイス プレジデントであるマルコ ロペス (Marco Lopez) 氏は、「今年は FIFA ワールドカップに向けて、3D テレビへの移行ニーズが消費者および放送企業の両方で爆発的に高まりました。わが社の 3D テレビ ビデオ プロセッサは実績ある FPGA テクノロジをベースとしていたので、こうしたニーズに対応して最新型のシグナル プロセッシング機器を出荷し、顧客の要望に応えることができました」と述べている。
Spartan-6 FPGA ブロードキャスト コネクティビティ キット
ザイリンクス アライアンス プログラムのメンバである東京エレクトロン デバイス株式会社とともに開発されたこの新しいキットは、総合的なブロードキャスト ターゲット デザイン プラットフォームのひとつで、低コスト FPGA ファミリである Spartan-6 を用いたシステムの開発を支援するものである。トリプルレート シリアル デジタル インターフェイス (SDI)、高品位メディア インターフェイス (HDMI)、DisplayPort、DVI および V-by-One 規格を利用できるため、設計者がこのキットを利用すれば、業務用放送機器市場で広く用いられている既存のさまざまなビデオ インターフェイスを評価し、設計に組み込むことが可能になる。
柔軟なシングルチップ FPGA デザインに複数のインターフェイスを組み込むとともに、非圧縮ビデオと新しいディスプレイ テクノロジで用いられているさまざまな規格を相互に橋渡しすることによって、最終エンド システムの部品表 (BOM) を削減することが可能になる。ザイリンクスは過去 10 年のあいだ、SDI 開発プラットフォームの提供に成功しており、それによって非圧縮ビデオの取り込みや、ビデオのプロセッシングおよびスイッチングの実行、ビデオ ディスプレイおよびストレージへの伝送に必要なチャネルあたりコストを劇的に削減してきた。3D テレビが推定どおり広く普及すれば、1080p60 フォーマットと比べて倍の帯域幅が必要になり、1 システム実装あたりに必要な SDI ポートの数が増加、またはポートのスピードが 6Gbps あるいはそれ以上に加速されるだろう。ブロードキャスト コネクティビティ キットは、3D やデジタル シネマ、ウルトラ HDTV (6G-SDI、10G-SDI、12G-SDI) など向けに将来求められるより早い速度を取り扱うこともできる。
東京エレクトロン デバイス社の PLD 事業部長代理兼 PLD ソリューション部長である初見 泰男氏は、「Spartan-6 FPGA ブロードキャスト コネクティビティ キットはこれらすべての規格のあいだで橋渡しが可能で、次世代デザインの開発に非常に有用なプラットフォームと言えます。設計者や OEM 企業がこのキットを利用すれば、これらの規格へ対応を迅速に評価し実装できるので、製品の付加価値の設計に集中することが可能になります」と述べている。
ザイリンクス ブロードキャスト プロセッシング エンジン
ザイリンクスは IBC において、ザイリンクス ブロードキャスト プロセッシング エンジン IP コアを初めてデモンストレーションする。ブロードキャスト プロセッシング エンジン IP コアをブロードキャスト コネクティビティ キットとともに用いることによって、放送機器システム設計者がビデオの処理をシングルチップ上で行なうことが可能になる。これにより、数多くのタイプのビデオ アプリケーションで利用可能なビデオ プロセッシングを開発できる。ザイリンクスは各ビデオ ブロックの入出力を標準化しているため、ユーザーが独自の IP を追加したり、IP をアップグレードしたり、ザイリンクス ストリーミング ビデオ インターフェイス (XSVI) を用いてザイリンクスのビデオ IP のさまざまな組み合わせを試したりすることができる。ザイリンクス ブロードキャスト プロセッシング エンジンは既存の規格だけでなく、3D テレビや 4K x 2K デジタル シネマといった新しい規格もサポートしている。ブロードキャスト プロセッシング エンジンはまた、12 ビットのビデオ スケーラにおいて最大 4K x 4K の解像度をサポートする予定である。
ザイリンクス ブロードキャスト ターゲット デザイン プラットフォーム
ザイリンクスの新しいブロードキャスト コネクティビティ キットおよびブロードキャスト プロセッシング エンジン IP コアは、同社のターゲット デザイン プラットフォーム アプローチの最新コンポーネントである。このアプローチは、システム構築や性能の充分な検証に必要とされるハードウェアおよびソフトウェア コンポーネントを統合して提供する。キットと FPGA に加え、IP ブロックやデモンストレーション、デザイン環境、リファレンス デザイン、開発ボード、業界標準の FPGA メザニン カードの基本セットが付属する。
ブロードキャスト アプリケーションにおいては、ターゲット デザイン プラットフォーム アプローチによって、完全なブロードキャスト オーディオおよびビデオ インターフェイス ソリューションの開発を簡素化できる。標準画質テレビから 3D テレビ、それを超える規格をサポートするトリプルレート SDI のようなソリューションを、単一のプログラマブル デバイス上で実現できるためである。また、DVI (デジタル ビジュアル インターフェイス) に急速に取って代わりつつある DisplayPort や、IP ネットワーク上でタイミングと帯域幅の可用性を保証するイーサネット AVB (オーディオ ビデオ ブリッジング) テクノロジなど、新たな規格を可能な限り早い段階で採用することも可能になる。詳細は http://japan.xilinx.com/esp/broadcast.htm を参照されたい。
ザイリンクス Spartan-6 FPGA
Spartan-6 FPGA は、高速コネクティビティと低消費電力での動作を必要とし、かつコストが重視されるアプリケーション向けに設計されており、内蔵シリアル トランシーバや先進的電力管理、実績ある 45 ナノメートル アーキテクチャを備えている。また、メモリ コントローラやデジタル シグナル プロセッシング、PCI Express® エンドポイント ブロックなど、システム機能を豊富に統合しているほか、RoHS に準拠した鉛フリーのパッケージ オプションが用意されており「より環境にやさしい」電子機器製品の開発に対応できる。Spartan FPGA に関する詳細は、http://japan.xilinx.com/spartan6 で参照されたい。
価格設定と供給体制
Spartan-6 FPGA ブロードキャスト コネクティビティ キットは発表と同時に受注を開始しており、1,995 米ドルで提供する。出荷開始は 12 月を予定している。ブロードキャスト プロセッシング エンジン IP コアは、ベータ版を年末までにリリースし、製品版は 2011 年第 1 四半期のリリースを予定している。
※ザイリンクスの名称およびロゴ、Virtex、Spartan、ISE、そのほか本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびそのほか各国のザイリンクス社の登録商標または商標です。その他すべての登録商標は、それぞれの所有者に帰属します。
ザイリンクスについて
ザイリンクス (NASDAQ : XLNX) は、プログラマブル プラットフォームのリーディング プロバイダである。詳しい情報は Web サイト http://japan.xilinx.com/ で公開している。