概要

金融機関の分析において、リスクを予測し、情報に基づいたビジネス意思決定を行い、そして競合より優れた金融サービスを顧客に提供するには、瞬時に必要なデータを絞り込み判断するタイム トゥ インサイトが重要です。適応性、柔軟性、高い計算能力を提供する AMD のプラットフォームは、この時間を大幅に短縮できます。

Vitis™ 数理ファイナンス ライブラリは、オプション価格設定、モデリング、取引、評価、リスク管理などの金融機関のワークロードに対応できる、高速演算ソリューションを構築するために最適化された機能を提供します。

このライブラリは、アプリケーション、ソフトウェア、およびハードウェア開発者に 3 段階の抽象レベルと柔軟性を提供します。ライブラリ API はコンパイル済みのアクセラレータであり、ホスト アプリケーションで直接呼び出すことができます。ライブラリ カーネルとプリミティブはスタンドアロン アクセラレータとしてコンパイルすることも、その他の アクセラレーション ライブラリ (演算、統計、線形代数など) や AMD パートナーのライブラリと組み合わせて使用し、独自のエンドツーエンド処理パイプラインを高速化することもできます。

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Vitis 数理ファイナンス API (L3) は、C、C++、または Python ホスト アプリケーションで直接呼び出すことができるため、計算量の多い金融機関のワークロードにもたらす性能メリットをすばやく評価したり、プロトタイプを作成するのに最適です。これらの構築済みアクセラレータを使用する際は、ハードウェア設計の知識や経験は不要です。サンプルには Heston 有限差分法、モンテカルロ ブラック ショールズ (アメリカン/ヨーロピアン モデル) などの評価モデルがあり、今後さらに拡充されます。


性能ベンチマーク

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  • CPU: 2 Intel® Xeon® CPU E5-2690 v4 @3.20GHz、1 プロセッサあたり 8 コア、1 コアあたり 2 スレッド
  • AMD: 単一の Alveo U250 上で実行される Vitis 数理ファイナンス ライブラリ v1.0 です。
  • Cold Run: プライシング エンジンは、リクエストに応じて起動します。
  • Warm Run: プライシング エンジンは既に起動しており、リクエストに応えることができる十分なメモリが割り当てられています。
     
Monte Carlo European Options Pricing
  Cold Run Warm Run
QuantLib 20.155ms 20.155ms
Vitis 数理ファイナンス ライブラリ 0.053ms 0.01325ms
スピード向上 380X 1521X
Monte Carlo American Options Pricing
  Cold Run Warm Run
QuantLib 1038.105ms 1038.105ms
Vitis 数理ファイナンス ライブラリ 5.87ms 1.96ms
スピード向上 176X 529X
設計開始