説明
このアンサーでは、Zynq-7000 デバイス上の TRACE ポートを EMIO を介して ZED ボードの FMC コネクタに接続されているザイリンクス HW-FMC-105-DEBUG の Mictor に接続する方法を示します。
この方法では、PJTAG も ZED ボード上の MIO PMOD に配線されます。このようにすると、AVNET PMOD-7ZJTAG アダプターを使用して、PL のデバッグ (ザイリンクス ツールを使用) および PS のデバッグ (サードパーティ ツールを使用) を個別に実行できます。
ソリューション
デザインでは、次のようになります。
- Zynq TAB では、PJTAG は MIO 10 .. 13 に配線されます。
- FCLK_CLK0 が EMIO ポートの EMIOTRACECLK に供給され、FCLK_CLK0 が 2 で分周されたクロックが外部ポート TRACECLK_pin に供給されます。 これは、ARM で 2 つのクロック TRACECLKIN および TRACECLK (TRACECLK = TRACECLKIN/2) が個別に定義されているからです。TRACECLKIN は CoreSight コンポーネントへの入力クロック、TRACECLK は Lauterbach デバッガーに供給される出力クロックです。EMIO では、EMIOTRACECLK ポートは実際には TRACECLKIN です。PL でこのクロックの 2 分周バージョンを生成して、TRACECLK_pin に供給する必要があります。
- TRACE ポートの UCF 制約が、ZED ボード レイアウトに一致している必要があります。
詳細手順
- ザイリンクス HW-FMC-105-DEBUG ボードを ZED ボードの FMC コネクタに接続します。
- TRACEr をザイリンクス HW-FMC-105-DEBUG ボードの Mictor コネクタに接続します。
- AVNET PMOD-7ZJTAG アダプターを ZED ボードの MIO PMOD コネクタに接続します。
- 20 ピン DEBUG ヘッダーを AVNET PMOD-7ZJTAG アダプターの 20 ピン コネクタに接続します。
- 独立 JTAG モードで SD カードからブートするようにブート モード ジャンパーを設定します。
- 次を含む BOOT.bin を作成します (SD カードにコピー)。
- このアンサーに添付されている SDK プロジェクトから作成された FSBL
- このアンサーに添付されている XPS プロジェクトから作成されたビットストリーム
- SDK プロジェクトから作成された Hello World の例
- SD カードからブートし、DONE LED が点灯し、ターミナルに「Hello World」と表示されるのを待ちます ( 115200, 8, 1, N, N )。
Vivado プロジェクトを設定する手順
1. ZED ボードをターゲットにしている空の Vivado プロジェクトを作成します。
2. Vivado の Tcl コンソールで「cd {<ar52095_bd_tcl.tcl の完全ディレクトリ>}」と入力します。
3. Tcl コンソールで「source ar52095_bd_tcl.tcl」と入力します。
4. ブロック デザインを作成したら、その出力ファイルを生成します。
5. ファイルを生成したら、ブロック デザインの最上位 HDL を作成し、[15:0]TRACE_DATA; wire [15:0]TRACE_DATA; のように、TRACE_DATA の幅を 16 に変更します。
6. Vivado プロジェクトに、制約ファイル system.xdc を追加します。
7. ビットストリームを生成します。
8. ビットストリームを生成したら、インプリメントしたデザインを開きます。
9. [File] メニューで、[Export] → [Export Hardware for SDK] をクリックして、すべてのオプションをチェックします。
10. SDK を起動したら、fsbl および bsp を作成します。
11. ps7_init.c in fsbl を開き、「EMIT_MASKWRITE(0XF8803004, 0xFFFFFFFFU ,0x80000000U),」の各行にコメントを入れます。
12. ps7_init.c を保存し、fsbl をもう 1 度コンパイルします。
13. hello world アプリケーションを作成します。
14. fsbl の生成された ELF ファイルを使って BOOT.bin を生成し、ビットストリームを使用して hello world を実行します。
結果 :
- プラットフォーム USB ケーブルを使用すると、PL を ChipScope などのザイリンクスツールでデバッグできます。
- サードパーティの 20 ピン ヘッダーを使用すると、cortex-A9 CPU にアクセスする PS をデバッグできます。
- TRACEr を使用すると、ソフトウェア アプリケーションをプロファイルできます。
ZED ボードおよび PMOD-7ZJTAG アダプターの詳細は、http://www.zedboard.org を参照してください。
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