AR# 53986

2012.x Vivado タイミング クロージャ - phys_opt コマンドについて

説明

phys_opt コマンドとは何ですか。タイミング クロージャにどのように影響しますか。

ソリューション

物理合成 phys_opt_design コマンドは、ファンアウトの大きいドライバーおよびクリティカル パス セルに対して、タイミング ベースのロジック複製を実行します。

ドライバーが複製され、ロードが複製されたドライバーに分配されて、複製されたドライバーが自動的に配置されます。 

このオプションのコマンドは、配置後、配線前に実行します。


phys_opt_design コマンドは、現在配置済みのネットリストを最適化します。

次に、phys_opt_design でファンアウトの大きいネットがどのように複製されるかを簡単に説明します。


1) 複製の対象となるファンアウトの大きいネットを抽出します。 

複製の対象となるネットは、次のとおりです。

  1. ネガティブ スラック パスのネットに限定されています。
  2. さらに、ワースト ネガティブ スラック (WNS) のスラックの 10% 以内であるネットに限定されています。


2) ロードは、その近接度に基づいてクラスターにまとめられます。ドライバーが複製され、各ロード クラスターに配置されます。

3) ファンアウトの大きい各ネットおよび複製に対してタイミングが解析されます。タイミングが向上している場合は、論理の変更が確定されます。

4) 複製後、再びデザインで複製するファンアウトが大きいネットがあるかがチェックされます。ファンアウトの大きいネットがまだある場合は、ファンアウトの大きいネットがなくなるまで複製プロセスが繰り返されます。


コマンドにより、複製されたネット、ドライバーが何回複製されたか、最適化前後のワースト ネガティブ スラック (WNS) がレポートされます。

複製されたオブジェクトの名前は、元のオブジェクトの名前に _replica および複製オブジェクト カウントが付いたものになります。


phys_opt_design コマンドでは、タイミングが満たされないパスのセルも複製されます。

たとえば、セルのロードの配置が離れている場合、セルが複製され、新しいドライバーがロードの近くに配置されます。 

この最適化が実行されるのためにはファンアウトが大きいことは要件ではありませんが、パスがワースト ネガティブ スラックの 10% 以内のスラックでタイミングを満たしていないことが必要です。


phys_opt_design コマンドは、メモリ内のデザインに対して実行され、何回でも実行できます。

もう一度実行すると、前回の最適化の結果を最適化するよう実行されます。タイミングが向上し続けるとは限りません。


配線済みネットを含むデザインに対して phys_opt_design を実行することはできません。


一般的な推奨事項:

  • phys_opt により、タイミング スコアを大幅に向上できる場合があります。phys_opt を 1 回実行した後 5 M が 500 k になり、もう 1 回実行することにより 50 k になるような大幅な向上も見られています。
  • phys_opt により実行時間が増加します (配置の実行時間の範囲)。
AR# 53986
日付 09/08/2017
ステータス アクティブ
種類 一般
ツール