このアンサーは、UltraScale メモリ インターフェイスのキャリブレーション完了後に MIG ダッシュボードにレポートされるマージンについて説明しています。
シンプル パターンおよび複雑なパターンのキャリブレーション結果に示される内容を完全に理解するには、最新バージョンの PG150 で目的のメモリ タイプごとにキャリブレーションに関するセクションを参照する必要があります。
MIG ダッシュボードにレポートされるマージンは、基本的なキャリブレーション ステップと複雑なキャリブレーション ステップ全体を実行して、実際に FPGA が正しくないデータ領域と正しいデータ領域の境界として検出した左右のエッジを示しています。
[Center Aligned] をクリックすると、最も簡単に視覚的に表示されます。
これは、データ転送のために検出された絶対エッジでもなければ、データ転送用の最小のデータ有効ウィンドウ サイズを表しているわけでもありません。
これらの境界は、この領域内で有効なデータが期待できることを表しているため、インターフェイス上の実際のデータ有効ウィンドウよりも大きくなっています。
シンプルなキャリブレーション パターンを選択すると、インターフェイスに多くの負荷をかけることはなく、粗粒度の有効な領域が判断されます。
その結果、複雑なキャリブレーションに比べて大きくなる可能性があります。
複雑なキャリブレーション パターンを選択した場合、最終的なキャリブレーション値となり、全体的にウィンドウがシンプル パターンよりも小さくなります。
より高度なキャリブレーション ステップを実行すると FPGA で有効なデータが得られるアイが小さくなるため、ウィンドウが縮小されます。
FPGA が検出している実際の有効ウィンドウ領域をよりよく理解するために、次に考慮する必要があるのは、立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの条件です。
これを視覚化するために、以下に例として一部のデータを示しています。これらは、[Center Aligned] ビューを選択して [Read] および [Simple] をオンにした場合のマージンです。
B0N0 は、GUI の Byte 0 Nibble 0 の値を示しています。
MIG ダッシュボードにレポートされる [Read]、[Simple] の場合のデータ
立ち上がり 左マージン 中央 右マージン
B0N0 147 236 147
B0N1 152 233 155
立ち下がり 左マージン 中央 右マージン
B0N0 154 218 154
B0N1 155 240 159
中央値から左マージンを引いて左ウィンドウ ポイントを得ます。
中央値に右マージンを足して右ウィンドウ ポイントを得ます。
立ち上がり 左ウィンドウ ポイント 中央 右ウィンドウ ポイント
B0N0 89 236 383
B0N1 81 233 388
立ち下がり 左ウィンドウ ポイント 中央 右ウィンドウ ポイント
B0N0 64 218 372
B0N1 85 240 399
このアプリケーションでは、Byte 0 の有効ウィンドウは、最大の左ウィンドウ ポイントと最小の右ウィンドウ ポイントで制約されるようになりました。
Byte 0 = 89ps ~ 372ps
インターフェイスのビット周期よりも長くなる可能性がありますが、これはシンプルなキャリブレーション パターンであり、なおかつ、このキャリブレーション ステップに基づいて FPGA が期待するデータ有効ウィンドウを表していることに注意する必要があります。
バイト/ニブルが緑色で表示されている場合は、検出されたウィンドウが UI ビット周期の 30% を超えていることを意味します。
黄色の場合は、インターフェイス上で検出された最小ウィンドウを表しています。
問題があるというわけではありません。単に最小ウィンドウを強調表示しているだけです。
バイト/ニブルがビット周期の 30% 未満の場合は、赤色で表示されます。
改訂履歴
2018/05/09 - 初版
Answer Number | アンサータイトル | 問題の発生したバージョン | 修正バージョン |
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58435 | MIG UltraScale - IP Release Notes and Known Issues for Vivado 2014.1 and newer tool versions | N/A | N/A |