今日の市場では、マルチコア SoC を使用することであらゆるエンベデッド アプリケーションで高い計算性能が求められると同時に、数十年前にシングル コア プロセッサ向けに開発されたリアルタイム コードの使用も求められています。通常、リアルタイム プロセッサの性能には限界があるため、設計者はアプリケーション プロセッサを使用して確定性とワースト ケースの実行時間 (WCET) を犠牲にし、目標性能を達成してきました。
このウェビナーでは、Zynq® UltraScale+™ の Arm Cortex® A53 アプリケーション プロセッサ クラスターを使用してリアルタイムの非対称型マルチプロセッシング (RTAMP) を実装する方法を説明します。この方法は、シングル コア用に開発されたソフトウェアを利用できるように、クラスターを分離/分割することによってワースト ケース実行時間 (WCET) を改善しレイテンシを短縮します。ソフトウェア設計者は、リアルタイム コードを実行する際にシングル コアの集合体のようなアプリケーション プロセッシング クラスターを使用することを望んでいるため、産業、オートモーティブ、および航空電子機器アプリケーションではこのソリューションへのニーズが急増しています。L2 キャッシュやメモリ コントローラーなどの共有リソースは一定の性能を確保しますが、共有キャッシュやメモリにアクセスする際に生じるコア間の干渉によってワースト ケースの実行時間に影響を与えます。共有キャッシュを管理するためのプログラマブル ロジック テクノロジとカラード ロックダウン コンセプトの組み合わせに、オープンソースの Jailhouse ハイパーバイザを連携させることで、クラスターで独立して実行される Linux とベアメタルの分離アプリケーションを使用することが可能になります。ハイパーバイザーがもたらすオーバーヘッドも削減され、全体的に非常に効率的なアプローチとなります。