より没入感のある AV キャプチャとプレゼンテーションを追求することは、伝送帯域幅が指数関数的に増加することを意味します。HD から 4K、8K、AR/VR へとシフトし、高フレームレート、HDR、広色域が求められる中、データレートを高速化するために常に新しい接続規格が登場します。
AMD は、SDI、HDMI、DisplayPort などの多様な規格に対応する豊富なオーディオ/ビデオ接続インターフェイスを提供することで、業界をリードする高性能 I/O とトランシーバーを活用できるように包括的にサポートしています。既に多数の IP サブシステムを開発し、サポートしているため、開発者はこれらを利用することで信頼性の高いデザインを低コストで実現できます。また、チャネル数の拡張が可能で、AV-over-IP やイーサネットなどを使用する Any-to-Any コネクティビティにも対応できるため、開発者は付加価値部分の設計に集中でき、市場投入を加速します。
SDI (Serial Digital Interface) は、同軸ケーブルで無圧縮メディアを伝送するユビキタスな接続規格であり、すべての放送システムと一部のプロ仕様 AV アプリケーションで使用されています。AMD の UHD-SDI サブシステムは、270Mbps ~ 12Gbps の広範なデータレートをサポートするため、SMPTE 準拠の SD/HD/3G/6G/12G-SDI 信号とマルチリンクの 6G/12G-SDI 信号に対応できます。オーディオ エンベッド/ディエンベッド機能などのさまざまな機能を備え、PICXO/FRACXO IP を統合し、ゲンロック システムの外部 VCXO を排除できる AMD のサブシステムは、シングルチップで単一チャネルと複数チャネル デザインに対応できる柔軟性と拡張性を提供し、開発者はオーディオ/ビデオ処理機能の差別化に多くの時間を費やすことができます。また、最新規格 SMPTE ST 2110 への移行に伴い、AMD のプラットフォームは、AV-over-IP を実現するための SDI とイーサネット間のブリッジに最適なソリューションを提供します。
HDMI (High-Definition Multimedia Interface) は、家庭用電気製品で使用される AV 接続であり、業務用ディスプレイでも広く使用されています。HDMI 2.0 では TMDS (Transmission-minimized Differential Signalling) 伝送方式でデータ送信用に 3 チャネルとクロック送信用に 1 チャネルをサポートし、HDMI 2.1 では FRL (Fixed-Rate Link) 伝送方式で 4 チャネルをサポートし、映像、音声、データを各チャネル最大 12Gbps で転送可能です。
次世代ソース/ディスプレイに対応するために、AMD は HDMI 送受信向けのプリパッケージ サブシステムを提供し、業界初となる HDMI 2.1 インターフェイスの FPGA 実装を実現しました。これらのサブシステムは、ビデオ タイミング生成や AXI ブリッジ、さらにオプションの HDCP コンテンツ保護機能 (ライセンス取得済み企業が対象) を備えた HDMI コントローラーを統合しています。AMD パートナーの Hardent 社が提供する DSC (Display Stream Compression) 機能も統合できます。つまり、単一チップでシングルまたはマルチチャネルの HDMI インターフェイスを簡単に実現できるため、BOM コストの削減、差別化への集中、ひいては迅速な製品化につながります。
DisplayPort® は、家庭用電気製品、PC ラップトップ、および PC モニターで使用されている高速シリアル インターフェイス規格です。各レーンで最大 8.1Gbps まで対応し、デイジーチェーン接続したディスプレイを駆動するための MST (マルチストリーム トランスポート) やレーン レートおよびレーン幅の自動ネゴシエーション機能などを備えています。
AMD の DisplayPort ソリューションには、バージョン 1.4 (最大 8K をサポート) とバージョン 1.2 (最大 4K をサポート) に対応する送信/受信サブシステムが含まれます。ビデオ タイミング、AXI インターフェイス、オプションの HDCP コンテンツ保護機能 (ライセンス取得済み企業が対象)、さらに AMD パートナーの Hardent 社が提供する DSC (Display Stream Compression) 機能も統合できるサブシステムは、VESA DisplayPort 仕様に準拠した、 高密度でスケーラブルな AV パイプラインを実現します。
業務用カメラやカムコーダー、コラボレーション会議、サイネージの ML ベース カメラなど、最新のカメラ システムでは高解像度、高フレーム レート、高解像度、高ピクセル深度が求められるようになり、データレートとメモリ帯域幅に大きな課題が生じています。カメラやディスプレイとの物理 (PHY) 層の仕様は、MIPI® (Mobile Industry Processor Interface) 規格の D-PHY® や C-PHY® などで定義されています。
AMD は、カメラ センサーのキャプチャとディスプレイをサポートするために、D-PHY、CSI-2、および DSI プロトコル仕様に準拠する高性能かつ低消費電力の MIPI ベース ソリューションを提供しています。また、色変換、補正、カラー バランスなどの多くのイメージ センサー アプリケーションに役立つ画像信号処理 IP も提供しています。AMD デバイスは、単一リンクから複数リンクまでさまざまな MIPI 構成、異なるデータ レート、異なるデータ型に対応できる上に、単一デバイスに受信用データパスと送信用データパスを混在させることが可能です。すべてのデザインには固有の要件がありますが、柔軟性に優れた AMD デバイスで設計することで、開発者は要件を満たすだけでなく、ソリューションの差別化を図ることができます。
SPDIF (Sony/Philips Digital Interconnect Format) と AES (Audio Engineering Society) コアは、音声データを送受信するためのデジタル音声インターフェイスであり、IEC 60958 インターフェイスを実装します。I2S (Inter-IC-Sound) インターフェイスは、PCM オーディオを送受信するオーディオ機器間の接続に使用され、通常はオーディオ DAC への送信などの機器間で使用されます。これらのオーディオ インターフェイスは、単純ではありますが、オーディオ処理パイプラインの重要な部分となるため、AMD では IP として提供し、特に高密度のマルチチャネル オーディオ システムでこれらを効果的に管理するためのフレームワークも提供しています。オーディオ チャネルは、HDMI、DisplayPort、SDI などのメディア ストリームに埋め込まれた信号として受信することも可能なため、AMD のプラットフォームは、ALSA ドライバーとフレーマーを使用して、または AES3 や S/PDIF インターフェイスを介す直接転送でディエンベディング、DSP 処理、リエンベディングを実行するのに理想的です。
IP コストがかさむ問題は、特に複雑なマルチメディア システムで顕著にあらわれます。AMD では、コスト削減に向けた解決策として、一般的な AV コネクティビティ IP とサブシステムをバンドル パッケージ化し、サイト ライセンスとして 1万ドルで提供しています。
ビデオ IP ツールボックスに含まれる IP:
無償サブシステムのほかに Vivado™ /Vitis™ ツールに含まれる IP:
以下の IP については、AMD または販売代理店にお問い合わせください。