近年のビジョン アプリケーション開発では、省電力でありながら、リアルタイム性能、多様なフレーム解像度に対応する柔軟性、適応可能なスループット (1080p60 〜 8K60) など、厳しい要件にも柔軟に対応できるソリューションが求められるようになりました。AMD プラットフォームの画期的なアーキテクチャに、柔軟性の高い Vitis™ ビジョン ライブラリを組み合わせることで、エッジとデータセンターのいずれの環境でもビジョン システムの要件を満たすことができる理想的なソリューションが実現します。
コンピューター ビジョンと画像処理は、医用画像、ADAS、ロボット、IIoT、監視、ビデオ ストリーミング サービスなど、幅広いアプリケーションで欠かせない技術であり、AI によるビジョン ソリューションのエンドツーエンド プロセッシング パイプラインで重要な役割を果たします。
AMD の適応型演算プラットフォームは、単一デバイス内にさまざまな画像処理機能をビデオ処理パイプラインとして統合できるため、機能が固定された ASIC のように外部のイメージ センサーやプロセッシング デバイスに依存する必要がなく、デザインの複雑化を回避できます。
柔軟な接続性を提供する AMD プラットフォームでは、システム デザインを簡単に更新できるため、MIPI、SLVS-EC、GigE、GMSL などのイメージ センサー向けの最新デジタル インターフェイス規格にすばやく対応できます。将来の規格変更に備えることでリスクを最小限に抑えながら初期製品をいち早く市場投入でき、新規格が標準化されるとすぐに製品をアップグレードできます。
高い安全性とプログラマビリティを備えた AMD プラットフォームでは、将来的に機能を拡張したり、画像処理機能を強化できるシステムを構築できます。Vitis ビジョン ライブラリの機能を組み合わせて使用することで、フィールド展開後でも必要に応じていつでも簡単にアップグレード可能になります。AMD プラットフォーム上で Vitis ビジョン ライブラリを使用することで、高速化されたコンピューター ビジョンや画像処理アプリケーションを高い抽象度で設計できます。
色およびビット深度変換、ピクセルごとの算術演算、幾何変換、統計、フィルター、特徴検出、分類、3D 再構成など、性能に最適化された機能を提供
カラー画像処理のネイティブ サポート、マルチチャネル ストリーミングのサポート
オンチップ メモリまたは外部メモリ間のデータ移動を効率的に管理して最大限の性能を達成
ビジョン パイプラインに求められる演算能力をすばやく評価して、最適なデバイスを選択
ビジョンおよび画像処理アルゴリズムを高速化する方法を示すサンプル デザインを提供
関数パラメーターを活用し、1 クロック サイクルで複数ピクセルを処理してスループット要件を満たす
Vitis ビジョン ライブラリは、プロセッシング パイプラインの厳しい要件を満たすため、AMD デバイス上のさまざまなリソースをターゲットにして性能とスループットを最適化できます。アプリケーション要件やデザインの制約に応じて、Versal デバイス上のプログラマブル ロジックと AI エンジンを活用できます。
Vitis HLS で Vitis 設計手法を使用して Vitis ビジョン ライブラリ ベースのアプリケーションを構築します。コンピューター ビジョンや画像処理アプリケーションの高速化を実現するため、処理カーネルに割り当てるソフトウェア機能、並列処理の必要性、プログラマブル ロジックの使用など、開発者は設計手法に基づいてアーキテクチャに関する重要事項を決定します。
このフローの詳細手順については、Vitis 設計手法をご覧ください。
Vitis ビジョン AIE 設計手法は、Versal ACAP (Adaptive Compute Acceleration Platform) 向けの Vitis ビジョン AIE ライブラリの機能を最大限に活用するために使用します。適用型データフロー (ADF) グラフの作成、仮想プラットフォームの設定、適切なホスト コードの記述などが含まれます。
このフローの詳細手順については、Vitis AIE 設計手法をご覧ください。